こころとからだの関係性(心身相関)

福岡のドクターオブカイロプラクティック(D.C.)のブログ。

日記・コラム・つぶやき

「感情チャート」を使った新しい施術法

familychiro 6 月 29th, 2010

最近、PCRTでは、「感情チャート」を使った新しい手法を取り入れ、様々な患者様に応用し、喜ばれております。

以前から潜在的感情がもたらす影響は、とても大きいということは、臨床的に感じておりました。10年ほど前より感情の「波動情報」を使った臨床研究で、幅広く、パワフルな治療効果が得られていることは分かっておりました。その後、その潜在的感情が生じる因果関係も明確な方が本質的な予防効果につながるのではないかという理由で、その因果関係にかかわるパターンの研究も行ってきました。

しかしながら、その症状にかかわる因果関係のパターンを認識したい患者さんと、そのような分析的なパターン検査やイメージすることなどよりも、症状の改善だけを望む患者さんも多いということもあり、そのニーズにお応えするための新たな手法として、再度、「感情チャート」を使った手法を考案しました。

症状に関連する潜在的感情を短時間で検査するためには、シンプルな感情の分類が必要だと考えました。人の感情や情動は人それぞれに様々で変化があり有機的です。恐らく完全な分類法などあり得ないのかもしれません。

微妙に変化を繰り返す心の動きを限定的に分析すること自体不可能ですし、分析自体にはそれほど意味がありません。ただ、症状を開放したり、繰り返される症状パターンを切り替えたりするためには、その分析、あるいは認識が必要で、その方向を修正してくれるという効果を得ることができます。

施術に使う「感情チャート」を作成するにあたって、自分なりに分類して臨床に応用し、さらに良い分類法はないものかとネットで検索していたころ、「人間存在研究」のホームページにたどり着きました。それ以外の心理学的なホームページで感情の分類も検索させていただきましたが、このホームページに掲載されている感情分類はとても画期的な分類法だと感じました。

さっそくこの感情分類の出典をお尋ねしたところ、このホームページを主筆されている研究代表の大江矩夫氏による独自の分類法であると、直接、ご本によりご丁寧に回答していただきました。臨床的に使いやすいように多少の改変をさせていただきましたが、それを使った感情チャートを取り入れることによって、検査が簡便でスムーズになり、そして、その「感情波動」を使うことで、とても高い治療効果を得ることができております。

恐らく、この大江先生が作成した感情の分類は、単に学問から得た知識だけではなく、臨床現場での検証を繰り返し行った成果によるものではないかと察しております。この貴重な感情の分類を作成した大江先生の洞察力の深さに敬意を表したいと思います。
ちなみに大江矩夫先生の著書「人間存在論」(白川書院)の中にも感情の分類が掲載されております。ご興味のある方はご一読ください。

「感情の検査」というと、精神分析のように受け止められがちですが、PCRTで行う潜在的感情の検査は、心理療法で行う精神分析とは異なります。症状を改善するためにその感情をすべての患者さんが認識しなければならないという訳でもありません。

感情には様々な感情が複雑に絡み合う性質があります。その微妙に絡み合ったそれぞれの感情自体に深い意味はありません。また、施術者と患者間の微妙な感情の動きが交差する中で、その感情の検査に「ゆらぎ」が生じ、検査者が異なることで、検査結果にも違いが生じることもあるようです。

ただ、「信念」や「義務」などの感情が深く絡んで、パターン(学習記憶)として繰り返される場合は、必要に応じて患者さんに心当たりがないかを質問します。そして、同じ症状を繰り返さないための「パターン検査」を行い、症状に影響を及ぼしている「緊張パターン」とそれに代わる「リラックスパターン」を明確にさせて、施術によって脳を再学習させ、症状の再発を繰り返さないための新たな学習記憶(パターン)をつくる治療を施します。

この感情チャートを使う手法を、臨床現場で何度も繰り返している際、あまりにも簡単に効果がでるので、臨床経験がある私が行うから効果があるのではないかという疑問もわきあがってきましたが、ファミリーカイロのスタッフに何度も追試してもらったところ、ほぼ同じような効果を体感することができました。

次回のPCRT研究会ではこの感情チャートを使った施術法をご紹介させていただきます。今までPCRTを使っていただいた先生方には、とても便利なテクニックになるでしょうし、次の日からほとんどの先生方が効果を実感されると思います。もちろん、これからPCRTを使い始める先生方にとっても臨床に役立つテクニックになると思います。

PCRT研究会で学ぶ神経反射検査さえ、確実にできれば、他の先生方にも同じような効果が出せることをほぼ確信しております。

また、PCRTの施術が楽しくなりました。

来月のPCRTの研究会の参加される先生方は楽しみにされておいて下さい。

「過ぎたるは、なお及ばざるがごとし」

familychiro 6 月 15th, 2010

先日、ゴルフのプレー中に手首を痛めて来院。「緊張パターン」の原因を調べてみると、「楽しみ」という肯定的な感情が絡んでいた。患者さんに思い当たることはなかったかを尋ねてみると、手首を痛める前に、とても楽しい気分になっていたという。

恐らく、「楽しい」という感情が過剰になり過ぎて、自律神経系がアンバランス状態になって筋肉の緊張を引き起こさせていたのだろう。

施術後すぐに、手首の違和感は改善された。

論語に「過猶不及」、すなわち「過ぎたるは、なお及ばざるがごとし」ということわざがある。何をするにも、いき過ぎになると、それがどんなに良いことでも、バランスを崩してしまうという意味で、心身相関的にも、感情が過剰になると、たとえ肯定的な感情であっても自律神経系のバランスを崩して、症状を引き起こしてしまうようだ。

論語では、さらに片寄のない「中庸」の大切さを説いている。「過ぎることもなく、及ばぬこともなく、しかも偏らないで、終始変わらないようにバランスを保つことが、人間の道徳として価値が最高至極のものである。」としている。

「肯定的感情」が及ぼす影響

familychiro 6 月 11th, 2010

日々進化する臨床研究の中で、また、最近、新たな研究成果が得られたのでそのことにワクワクしている今日この頃です。

ニューロパターンセラピーにおいて、アンバランス(緊張)パターンを検査する際、多くの場合、その背景に「潜在的な感情」が絡んでいることがほとんどです。

現在、「潜在的な感情」を簡便に特定するためのチャートを作成し、研究を進めています。その研究を始めてまだ数週間ですが、そのチャートのよる検査法にワクワクしている最中です。

この感情分類のチャートを使うと、検査もスムーズになり、イメージが苦手な患者さんででも、術者がその感情の情報をイメージすることで施術が可能になります。

この手法は、数年前に行っていた手法に類似していますが、このチャートとニューロパターンセラピーの振動刺激を組み合わせることで、より早く効果が出せるようになりました。

また、この感情分類チャートを使っての臨床研究でもう一つの発見というか、気づきは、「肯定的感情」で反応を示す患者さんが意外に多いという発見です。

今日来院された患者さんも、足の違和感の原因を検査してみると、「喜び」という肯定的な感情がアンバランスパターンを生じさせていました。

患者さん曰く、勉強できることに対して、いつも「喜んで」いなければならないと心がけており、今、本当に勉強ができるこを心から喜んでいるとのこと。

とてもポジティブな感情であり、このような感情が身体に影響を及ぼすのかと疑問に思う方いるか知れないが、恐らく神経系のエンジンが掛り過ぎた状態で、自律神経系の交感神経が過剰な状態にあり、筋肉の状態をアンバランスにさせていたのだろう。

その感情パターンを応用しての施術後は、症状が改善されました。これ以外にもたくさんの改善例があるので、その発見には確信をもちワクワクしております。

症状の改善もうれしいことですが、このチャートで検査をすると案外ポジティブな感情で反応を示すことが多いということ自体が、大きな発見だと感じています。

以前から、ポジティブな感情も身体に影響を及ぼしていることうことは検査反応で分かっていましたが、身体に影響を及ぼすのはネガティブな感情だと思い込みがあるせいか、ネガティブな方ばかりの検査をしていたような気がします。

今後はこの感情チャートによるポジティブな感情の検査反応によって、検査がスピーディーになり、また施術法に幅が広がり、多くの施術者が簡便に使いやすくなったように思えます。

この手法は、次回のニューロパターンセラピーの研究会でご紹介できればと考えております。次回の研究会に参加される先生方は楽しみにされて下さい。また、進化しているかもしれません。

追記:ちなみに、私の頭が重い症状をスタッフに診てもらうと、この新たな臨床研究による発見にワクワクして希望に満ちていることが、頭重感の原因になっていました。ワクワクもほどほどの方が健康には良いようです.;-)

「未来への質問」

familychiro 6 月 3rd, 2010

体に影響を及ぼす、学習パターンの一つに、「未来への不安」があります。その潜在的な未来の不安は、慢性的な咳や不眠、肩こり、腰痛など様々な症状に関係していることが多いようです。

もしも、その不安が、漠然とした遠い未来の不安である場合、唐突な質問に聞こえるかもしれませんが、あえて、「何歳ぐらいで亡くなりたいですか?」というようなダイレクトな質問をさせてもらうことがあります。

「死」に対して、話したり、考えたりすることがない患者さんにとって、突然の質問になるかもしれません。ある40代の患者さんは、「60歳ぐらいでいいかな・・・」と答えていました。70代後半の元気な患者さんは、「80歳ぐらいですかね・・・」などと答えていました。

多くの患者さんの答えは、平均年齢よりも下回っていることが多く。その年齢で亡くなるためには早く病気を創らなければ死ねないような年齢であることが多いようです。

そのような場合、冗談交じりに「そうすると病気か事故でないと死ねないですね・・・」と言うと、患者さんは笑いながら「まあ、そうですね・・・」と答えてくれます。

また、亡くなる希望年齢が平均寿命よりも上である場合、患者さんに「どのように亡くなりたいですか?」という質問をさせてもらいます。

「苦しまないでコロッと死にたい・・・」とういう答えが多いようですが、その場合、「脳梗塞などの循環器系の病気か、即死に近い大きな事故になりますね・・・」と冗談交じりに話をします。

そこで、「実際に、眠るように亡くなるおじいさんやおばあさんもいらっしゃるようですけど…」というようなお話をさせてもらうと、多くの患者さんは眠るように亡くなるという選択肢を選らばれます。

現在の情報化社会では、テレビ番組やニュース、インターネットを通じて、様々なネガティブな病気に関する情報が溢れ、意識的にも無意識的にもその情報が脳にインプットされます。

そして、知らず知らずのうちにサブリミナル効果によって、マインドコントロールされ、老後は病気になることが当たり前かのように錯覚して、脳は、病気になるようにプログラム化され、身体は自動操縦のように病気への道をたどっているようです。

このように多くの患者さんの潜在的なパターンを診させていただくと、人ごとのように知らず知らずに入ってくる一般情報は、本当は恐ろしく悪影響を及ぼしているだろうと感じさせられます。

基本的にこのようなネガティブな情報が溢れている社会においては、「明るい未来」を作らなければ、知らず知らずのうちに「暗い未来」になります。

「明るい未来」を作るということは、想像力を働かせるということなのですが、その想像力が簡単に働く人がいる一方で、苦手な人もいます。

本来は、想像することで、失うものや、制限されるものはなく、作り話のように自由に作ることはできるはずなのに、明るい未来を想像すること自体が抵抗をある人も少なくはありません。

その抵抗にはそれぞれにそれなりの理由、動機づけがあるようです。その抵抗を紐解いていくと未来の想像を徐々に明るくすることはできます。

暗闇の中のジェットコースターやウォータースライダーに乗ったことがありますか?先が見えていても怖いの乗り物ですが、暗闇になるとその怖さは倍増します。

先が見えないということはとても怖いものです。先のことは誰も分からないということは一般的な認識ですが、だからといって先のことを想像しないでいると暗闇のジェットコースターやウォータースライダーのようにさらに怖くなります。

想像はいわゆる作り話です。その作り話を想像するだけで、脳には新しい柔軟な神経回路が構築され、未来への感じ方を変えることができるのです。

また、一度作った想像は、いつでも書き換え可能です。暗い未来を想像するのも、明るい未来を想像するのもあなた次第です。

ゲーム感覚のように明るい未来の想像を作って楽しんでみましょう。

「恋愛観」と「結婚観」

familychiro 5 月 26th, 2010

最近、ある症状に絡んだアンバランスパターン(緊張パターン)を検査していると、自己否定から評価、そして、恋愛観や結婚観に関連する価値観に行き着いた。

恋愛観や結婚観に関してもとても大切な「気づき」になったのでご紹介したい。

「あなたは何のために恋愛しますか?」、あるいは「何のために恋愛をしていますか?」、または「あなたは何のために結婚しますか?」あるいは、「何のために結婚しましたか?」という質問に対して、あなたはどのように答えるでしょうか?

その患者さんは、「自分自身を認めてもらうために・・・」「包容力で包み込んでもらうため・・・」というように答えていた。しかし、神経反射検査ではアンバランスな反応が示されていた。つまり、自己矛盾があるのでしっくりこない状態。

他に何かしっくりくる回答は無いかどうかを尋ねてみると、患者さんから助言を求められたので、あえて感想と意見を言わせてもらった。

「『恋愛』や『結婚』によって何かを『得たい』というように聞こえましたがどうですか?」

その感想にすぐに気付かれたようで、笑いながら、そうですね・・・「得る」ものばかりを求めていますね・・・

恐らく、お互いに「得る」ことばかりを期待して、恋愛や結婚をすると、その期待に反してしまえば恐らくうまくいかないだろう。また、最初はその期待に相手が答えてくれたとしても、そのことに慣れてしまうと、そのことが当たり前になってしまい、「有難い」とか「感謝」ということを忘れてしまうのが人間の弱点でもある。

また、最初は相手に満足してもらうために、お互いに相手の期待の沿うような行動をとる傾向にあるが、「得る」ことばかりが優先し過ぎると、損得勘定がうまくかみ合わなくなり関係性が悪くなるとう例も少なくはないだろう。

恋愛や結婚の基本は、何かを互いに「与え合う」いうことが前提条件にないと、互いが何かを「得る」ということばかりが優先し過ぎると破綻してしまうだろう。

恋愛や結婚が末永くうまくいく例は、見返りを求めず、互いに「与え合う」ことに喜びを感じられるカップルではないだろうか?

「与える」ということは、モノやお金がなくても、言葉や笑顔でも与えることができる誰にでもできる行為である。

その患者さんは笑いながら、「マザーテレサ」のようにならなくてはならないですね・・・といっていたが、マザーテレサにとって「与えること」自体が最大の喜びだと思う。

人間は、本来、「与えること」に喜びを感じる生き物である。そして、その「与えること」で直接相手から「見返りを得る」というスイッチではなく、自分が活かされるという「天からの見返りを得る」というようなスイッチを入れることで、好循環を生み出すことができるのではなかろうか?

「無償の愛」という言葉があるが、無償とまで言わなくても、与え続けることで天からの見返りは、求めてもいいような気がする・・・

「無償の愛」ということに、軸足を置いて生きていくことの方が、楽に、豊かに生きていけるということが、頭では理解できても実際にどのような行動をすればよいのだろうかとうことは、それぞれに異なるだろう。

まずは、いつもそばにいる身近な人から与える習慣を身につけていくことが大切だろう。

「ストレスの不思議」

familychiro 4 月 4th, 2010

先日、日経ナショナルジオグラフィック社から販売されているNational Geografhicの「ストレスの不思議」とうDVDを購入した。科学的な研究成果に基づいて様々な角度からストレスと病気の関係を分かりやすく解説していた。

昔から胃の痛みは「ストレス」からといわれていが、1980年代初頭にオーストラリアの研究者が胃潰瘍の原因となるピロリ菌を発見。ピロリ菌がなくなれば胃潰瘍が治るという仮説でその薬が世界に広まった。しかし、その後の研究で、3分の2の人々がピロリ菌を保有していることが証明され、ピロリ菌の増殖はストレスによる免疫力の低下であり、その本質的な原因はストレスにあるということが分かったとのこと。

臨床現場でもピロリ菌の増殖は結果であり本質的な原因ではないということは、ピロリ菌の治療を受けた患者さんが、ストレスが多くなるとやはり胃の症状はぶり返しているとう事や心身条件反射療法で症状が改善するということからピロリ菌は「結果であり、本質的な原因ではない」ということは明らかに感じていた。

大脳新皮質が機能していな植物状態の人間であれば、外界との関係性(ストレス)などを無視して機械的に考えることができるだろう。しかし、記憶や五感に関する情報が通過して、様々な感覚と情動との交差点する大脳辺縁系や人間らしい高度な思考能力や感情のコントロールする大脳新皮質との関係性は、外界からの刺激による心理社会的なストレスを生じるところでもあり、自律神経系や内分泌系に命令を出す視床下部に多大な影響を及ぼす。

その外界からの刺激情報による脳の適応性や免疫性を無視して、単に薬だけで治すということ自体に無理があるということを当たり前に感じる人達がもっと増えてくれば、本質的な健康管理ができるだろう。

心理社会的な生活を営んでいる限り、ストレスとのかかわりは切っても切れない関係性であり、それを無視して万能な薬に頼るのには矛盾が多すぎるし、治療者は目には見えない「ストレス」の存在を常に考慮して施術に当たるべきではなかろうか・・・

「自己ベストの記録がでました!!」

familychiro 2 月 18th, 2010

先日の延岡西日本マラソンに出場された選手が来院され、自己ベストの記録がでましたとのご報告をいただいた。

延岡西日本マラソンは九州3マラソン大会のひとつで、国内の一流の選手が参加する大会で、テレビでも中継されていた。

大会の9日ほど前に、昨日より急に肩が痛くなり、スムーズに挙げることができない状態。その三日後の来院日にはかなり改善。

そして、大会の3日前に来院していただいたとき、その前日には微熱がでて一日休んでいたとのことだった。しかし、全体的なバランスを見てみると安定感があったので、新たな病的学習が生じなければ、大会当日には本来の実力が出せるだせるのではないかと感じていた。

予想通り、安定した走りで自己ベストの記録をだされた。優勝できなかったことは残念だが、3位に入賞された。何よりもご自分の実力が発揮できるかどうかが大切だと思う。

今回で10回目の治療になるが、柔軟性のある選手なので、今後もバランスのとれた脳と身体の学習がスムーズに行われ、さらに潜在的な実力が発揮されるように感じる。

今後のさらなるご活躍を期待したい。

「PCRT]マネジメントの実践

familychiro 2 月 12th, 2010

現在、先のブログにも書かせていただいた「マネジメント」を臨床の現場で実践すべく、患者様にお渡しする配布資料や説明の仕方を大幅に改良している途中です。

心身条件反射療法(ニューロパターンセラピー)は、患者さんが治療内容をある程度理解される限り、とても良い治療効果が得られます。言い換えると、ある程度の理解が得られなければ良い結果が得られません。これはどのような治療法にも通じるラポール(信頼関係)の問題です。

世間一般では、症状の原因は肉体構造にあると考える傾向が強いため、「背骨の歪み」を症状の原因として、背骨の歪みを矯正する肉体のみの施術を期待されます。コンセプトしてはとてもシンプルで患者さんにも抵抗なく受け入れやすいようです。

しかし、このコンセプトは機械論的で本質的ではありません。本質的なコンセプトは、心と脳と身体の関係性にあります。その関係性のコンセプトは、まだまだ世間一般では知られていないために、その説明と理解を得ることはネックになっており、心身条件反射療法ではこの本質の説明に挑戦し続けてきました。

いくら治療価値が高くても、このネックを取り除いて多くの人に快く受けていただくことができなければ宝の持ち腐れになってしまうということは以前からの最大のテーマでした。

しかし、最近では様々な工夫(マネジメント)のお陰で多くの患者さん達が違和感なく楽しみながら受けていただいているように感じています。

治療手順のマネジメントの大きな改善点は、一回の治療において施術項目を症状部位も含めて4項目までに止めたことです。

以前は自覚症状が完全に無くなるまで、様々な角度から検査し、全ての項目をクリアーにする傾向が強かったのですが、今回のマネジメントの改善で、最初から患者さんには4項目までにとどめた方が良い理由を説明させていただくようにしております。

症状の部位や病的学習による緊張パターンが多く絡んでいる場合、たとえその場で自覚症状が完全に消えなくても、次回の施術日に回して継続治療していただくように、その患者さんの症状の改善度に応じて臨機応変にご指導させていただいております。

そして、次の治療日に再検査し、前回の病的学習パターンが再現されていなければ、次の段階の検査に進めていくという手順に切り替えました。

実際に多くの緊張パターンが絡んでいる場合、一度に全ての緊張パターンを施術しても、新しい神経回路を作るための学習記憶の効果が半減してしまので、全ての反応が取れなくても治療の数と段階を決めて、着実にその原因となるパターンを改善していく方が、脳の学習効果が高まり、反応パターンが解消されると共に症状が改善するのが分かります。そのような段階的な継続治療で、患者さんとの信頼関係もスムーズに築けていけるということも分かってきました。

「一回ですぐに治ったから・・・」と友人に紹介されて来られられる患者さんも少なくはありませんが、症状を抱えている期間(病的記憶の強化)、病的な学習の数、病的学習の深さによって、それぞれの患者様で異なるということを分かりやすく説明させていただき、それぞれの患者様にオーダーメイドの治療をさせていただいているということの理解に努めております。

このようなマネジメントを工夫することで、いままでなぜ症状が治らなかったのか、そして、なぜ症状が改善されるのかが明確に整理され、自分自身の身体に自信が持てるようになります。

一度身体に学習記憶された病気のクセ(病的学習)を、健康なクセに変えるためには練習時間が必要です。これは、楽器のスキルやスポーツのスキルの上達にある程度の練習時間が必要なのと同じ理屈で、繰り返し練習(治療継続)することで健全な脳の神経回路が再構築され、意識レベルから無意識レベルへと学習が強化され、健康な体へと体質が変わっていくことができます。

症状を治すために、治療者の特別なヒーリングパワーを期待する患者さんも少なくはないと思いますが、それは治療者への強い依存につながるかもしれません。

慢性的な病気は、肉体の構造的な問題というよりも脳の病的な学習記憶の結果です。もしも、肉体構造の異常が直接的な原因であれば、病院での治療が必要ですが、その構造異常は突然変異するわけではありません。脳の病的な学習記憶が強化されて、肉体への潜在的なストレスが加わった結果でもあります。本質的な健康を維持するためには、「結果の治療」ではなく「原因の治療」が大切です。

今年のセミナーでは、治療法のノウハウだけではなく、このような実践につながるマネジメントもご紹介していきたいと思います。

「顕在的ストレス」と「潜在的ストレス」の大きな違い。

familychiro 2 月 8th, 2010

先日、日経新聞2010年2月7日のほどほど健康術のコラムで、「ストレスと寿命は無関係?」という興味深い内容が、新潟大学教授 岡田正彦氏によって掲載されていた。
その内容を抜粋させていただく。

『世の中の研究者たちは、さまざまな工夫を凝らして、ストレスが健康に与える影響を調べている。
例えば、米国には2000人近い人々を対象に、ストレスの原因となりうる日常の諸事について質問し、20年をかけて健康状態を追跡したという調査がある。結果は、ストレスがいくら強くても寿命には影響はないというものだった。
昔から、強いストレスがあると、がんになりやすいともいわれてきた。この点を確かめようと、10万人もの人々を追跡した研究が米国になる。協力したのは看護師たち、対象は乳がん。
この調査でユニークなのはストレスの判定法だ。調査項目を「仕事のきつさ」と「職場の雰囲気」の二面に分けて、ストレスの程度を数字にした。
確かに、仕事はきつくとも周囲の理解があれば精神的なストレスは少なく、逆に、仕事は軽くても嫌な上司がいたりすればストレスも大きいに違いない。
「ストレス」の程度と乳がんの発生は無関係」ということが分かった。』

この記事を読んで、単純にストレスは病気に関係しないのだと思わないでほしい。しかし、この大規模な調査結果はなるほどとうなづける。

なぜかというと、このようにアンケートで数値的に評価された「ストレス」は、頭で感じているストレスで「顕在的なストレス」である。理性的で表在的なストレスである。

一方、心身条件反射療法で検査しているストレスのほとんどは、「潜在的なストレス」で、頭で感じるストレスではなく身体で感じる深層的なストレスなのである。

つまり、このような意識的ストレスは心理的アンケート調査にはで表せられない隠れたストレスともいえるだろう。

普段ほとんどストレスと感じていない内容で、検査の後になるほどとうなずける程度で、普段はほとんど意識には上がってこない。

たとえ頭で感じていることでストレス反応がでても、そのストレスの本質は不明瞭でモヤモヤしていること多く、潜在的なストレスに関連していることが多い。よって意識で明確なストレスはほとんど身体には影響を及ぼしていないという反応がでる。

言い換えると、頭で考える理性と身体で感じる感性とが離れすぎているがゆえに「がん」などの症状を引き起こすといっても過言ではないだろう。だから、このような潜在的ストレスは、意識上で評価するアンケートには上がってこない。

がんの患者さんに限らず、治りにくい症状の患者さんの場合、「理性」と[感性(本能)]、あるいは「建て前」と「本音」がかけ離れ過ぎている場合が多いように臨床的には感じる。

この距離を縮めることができれば、がん症状も改善方向へと向かうが、この距離を縮めることができなければ症状の改善は望めないと臨床的には感じる。

がんに限らず、様々な症状の本質的な原因は「潜在的なストレス」であり、心理的アンケートでも表にはでないストレスであるということを多くの人に知ってもらいたい。

将来、脳認知科学の分野が進歩すれば、このような潜在的ストレスと病気の関係性が科学的に証明される日もそれほど遠くはないのかもしれない。

マネジメント

familychiro 2 月 5th, 2010

先日、日本から20人の臨床家の先生方がハワイでのドクターファーのセミナーに参加された。私はその通訳をさせていただいた。途中で英語での質問を受けているのに、それを日本語に訳してドクターファーに伝えたりして、日本語と英語が混同する場面もあった。

通訳することにはとてもプレッシャーを感じてはいたが、お陰さまでドクターファーや参加された先生方には満足していただけた様子だった。

6年前のハワイセミナーとは異なり、今回は日本人専用の部屋で、ドクターファーによる特別なセミナーとなり、そのセミナーの中身もとても充実した内容で、消化しきれないほどだったように感じた。

ドクターファーとの出会いからかれこれ17年以上になるが、臨床的テクニックはもとより、今回の一番の学びは、「アジャストメント(治療)自体よりも、マネジメントの方が大切なことが多い」というドクターファーの教えは心に響いた。

私はその言葉を待っていたかのように、その言葉の重みをしっかりと受け止めることができた。

この言葉は深い意味は、永年臨床経験を積んだ臨床家でないと分からないかもしれないが、この言葉は私にとってはとても必要な言葉だった。

治療技術ばかりを追い求めても、患者さんがその治療技術をどのように利用すればよいのかというマネジメントがなければ、宝の持ち腐れになりかねない。マネジメントとは幅広い意味があると思うが、治るまでの目的を達成するための治療計画などを患者さん自身が積極的に理解して、選択できるようにお膳立てするという意味も含まれると思う。

多くの慢性的な症状は、脳の病的な学習記憶なので、健全な学習記憶を再構築させるためにはある程度の時間が必要になる。そのようなことを分かりやすく説明して、ご本人に必要な治療計画をアドバイスるすることが大切になる。

単に症状があるときだけ治療して、症状がなければ治療の必要がないとうようなスタンスでは、患者さんとの信頼関係も築きにくくなり、患者さんを迷わせてしまうこともあるかもしれない。

段階的な治療計画に沿って治療を継続すれば根本的に治る症状も、一、二回の治療で症状が無くなり、また症状がぶり返して、治らないと自己判断して諦めてしまう患者さんもいるかもしれない。

また、本質的な治療を行っているがゆえに、症状があるときだけでなく、症状が無い時も将来の病気の予防という意味も含めたメンテナンス治療は大切だと思う。

肝心なのはその価値をいかに伝えるかである。現在その患者さんに役立つマネジメントを改革中である。改革がうまくいけばもっと多くの患者さんの歓んでいただけると思う。

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