医学的情報VS本能的感覚?
familychiro 2 月 4th, 2011
先日、ある患者さんが雑誌のコピーを持ってきてくださった。野球で有名なイチロー選手のことが書かれており、私が患者さんに言っていた考え方とまったく同じ考え方をしているという。
雑誌の名前はNumberといい、特集のタイトルには、『アスリート 最強の食卓 「食と野球人生と」イチロー』と記載されている。
何が同じ考え方なのかな・・・と興味深く読んでみた。なるほど、確かに食生活に対して同じような考え方をしている。
イチロー選手と同じ考えだからといって、食生活に関して同じ教育を受けたわけではない。ただ、これを読んで感じたのは、イチロー選手も私も経験と感覚で培った考え方を重視して、一般常識にはとらわれないという点で一致しているとうことだろう。
年齢を重ねても変わることのないパフォーマンスを生み出すために、栄養学に頼るアスリートは少なくはない。しかし、イチローはそうではない。(January 2011 Number 20)より引用
イチローは、栄養学についての意識は皆無に近く、栄養学の知識もないし、勉強もしたことがないとのこと。
「・・・食べることが好きな人がそこを縛られてしまったら、別のストレスが増えて病気になるんじゃないかって思っちゃうんですよ」とイチローは述べている。
イチローは、技術を磨くことに関しては絶対的な自信を持っている。・・・・・そして同時に、その技術を必要とする場面で、正確な技術の再現を邪魔するのが心だということも知っている。だから普段からストレスを溜めないように意識して、心の状態に起伏が生まれないように、同じリズムで生活をしているのである。(January 2011 Number 20)より引用
イチロー曰く、
「・・・仕事のなかではストレスは溜まります。なのに、食事の席でカロリーがどうした、野菜はどうだ、この肉が何だって聞かされたら、ストレスを感じるじゃないですか。結果、脳ミソに何かが溜まっちゃうこともあると思うんです。でもその一方で、栄養を考えてバランスをよく摂らないと、それも身体のどこかに疾患が出る可能性がある。そう考えると、ストレスの溜まり方は人それぞれなので、食とどう対峙するかも人それぞれがいいと考えています。」(January 2011 Number 20)より引用
イチロー選手は、何を食べたら身体に良いなどと「頭で考えて」食べるのではなく、「感じるまま」に食べているようだ。「甘い物を食べすぎないように・・」とか、「野菜を食べないと健康に良くない・・・」といったような、食生活に対する一般常識的な考え方に囚われず、本能に任せているという感じである。
つまり、医学的情報からもたらされる「栄養素」を重視しているというよりも、本能的な「美味しいという感覚」を重視している。
私は、ドクター教育のカリキュラムの一環として栄養学を学び、実生活でもサプリメント等も含めて、健康を維持するという目的で栄養のバランスに気を使った時期もあった。
しかし、ニューロパターンセラピーによる臨床研究を通じて、本質的な原因パターンを検査していくうちに、健康飲料水や栄養バランスを規則正しく守ること、あるいは、身体を温める食事をしなければならない・・等の健康情報に囚われてしまう方が、むしろ身体に影響を及ぼしているということが明確になり、患者さんにもそのような説明をさせていただいている。
この記事をご紹介してくれた患者さんは、お子様のアトピー性皮膚炎で通院されている。通院当初は、いくつかの病院で治療を受けたり、様々な所からの情報を得たりして、食事のバランスや制限にかなり神経を使っている様子だった。
食事制限がストレスになり、そのネガティブな感情や制限に関する信念がお子さんにも影響を与えていた様子。検査反応の結果を通じて、「食べたいモノは、ほどほどに、美味しく食べた方が身体のバランスがいいようですし、その方がお子さんにもいいかもしれませんよ・・・。」というような内容のことをお話ししたことがある。
病院では、アレルギー症状がある場合、アレルギー検査をして、食事制限を指導する。検査結果に従って、食事制限を指導するのは簡単だが、指導された方は大変である。本人はもちろん、その家族にもその影響が波及してくる。
ニューロパターンセラピーでのアレルギー治療は、アレルゲンを避けるのではなく、身体がアレルゲンに適応できるように施術を行っている。まじめな患者さんにとって、医学的データに基づく「食事制限」は、一種のマインドコントロールとして作用することがあり、それは、時として自然治癒力に制限を加えているかのように感じることがある。
また、医学的なアレルギー検査で、アレルギー反応が強いと診断された食品などが必ずしも当院の身体を使った検査と一致するとは限らない。血液検査によるデータに基づくアレルギー検査がどこまで臨床上重要なのか、また、アレルギー検査で陽性反応がでたからといって、それが、直接的に症状につながっているのかどうかについては、疑問に感じることが多い。
医学の科学的なデータが正しいのか、身体の反応が正しいのか、ということになるかもしれないが、選択するのは患者さん自身なので、検査反応はあくまでも情報としてお伝えするようにしている。
今回、この記事をご紹介してくれた患者さんご夫婦は、来院当初、お子さんの症状がとても重く、周囲からも色々なアドバイスを受けて、色々な面でご苦労をされてきた。様々な情報があり過ぎて、何を信じていけばいいのか分からないという状態だったかもしれない。
最近では、症状も改善されてきて、治るという自信が持ててきている様子で、少しずつ安定してきている様子。また、お子さんの症状で、とてもご苦労をされている一方で、様々な学びを得られている様子が良く分かる。それは、健康に関することだったり、家族の和であったり、きっと将来役立つ学びなのだと思う。
今回、このような記事をご紹介していただけたということは、患者さん自身が、様々な医学的な情報よりも、まずは自分の身体、自分の感覚を信じることの大切さに共感していただいているということなので、そのことはとてもうれしく思う。
先日、患者様から「ハゼの木にいつもまけてかゆくなるのですけど何とかなりますか?」、という相談を受けた。子供の頃からものすごく過敏だったらしく、今回は庭にあるハゼの木のまわりに雑草がたくさん茂っているので何とかしたいらしい。