治る力を制限するマイナスの学習効果
familychiro 6 月 18th, 2010
先日70代後半の患者さんが、首と肩の症状を訴えて来院。来院時、頭を前に傾げた状態で、時間を掛けると真っ直ぐにすることはできるが、すぐには真っ直ぐにはできない状態。
検査をしながら、患者さんと対話をしていると、8か月ほど前に引き起こした圧迫骨折が治りきらずに姿勢が前かがみになっているとのこと。
その圧迫骨折が完治しないとこの前かがみの姿勢も治らないと、マイナスの学習をしていることが見えてきた。そこで、このまま治療を続けてもその思い込みが治す力を制限するので、再度、問診の机に着いてもらって丁寧に説明させていただいた。
圧迫骨折の程度によっては、骨の変形による前傾姿勢は避けられないが、来院された患者さんの場合、時間を掛けて姿勢を正せば、前傾姿勢が改善されることから、筋肉と神経のバランスが整えられれば、日常生活に負担にならない姿勢のバランスは回復できることを分かりやすく説明させていただいた。
患者さんもある程度の納得された様子で、施術後に首を前後左右、回旋などの動きをしてもらうと、しばらくぶりに首がスムーズに動かすことができたとのこと。また、頭を前に傾げた状態も改善され、とても喜んでおられた。
最初は、ご自分の体調に自信がない様子だったが、「絶対に治ると思います。」とご自分で言われていた。家事もできなくなってきていたとのことなので、治療後の変化にはとても自信を持たれた様子だった。
骨は筋肉で支えられ、その筋肉は神経でコントロールされているという人間のシステムの原則的なことが、まだまだ一般の人とたちには馴染まないのだろう。
整形外科の先生から骨の説明ばかり受けると、骨が治らないと、治らないといような錯覚を学習してしまうのかもしれない。
骨の変形はあくまでも結果であって、症状の原因にはならないということをもっと多くの人の知っていただきたいし、医療従事者の方から、多くの患者さんに伝えてほしいと願う。
このような学習効果による症状は、新たに再学習させるための継続治療が必要になる。後はしばらく治療を継続しながら、ご自分の身体の自信をもっていただくように改善できればと願う。脳の誤作動を調整していけばよい方向に向かうだろう。
- 神経・筋骨格領域
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