A9 腰痛や下肢の痛み、しびれ感を訴えて、病院などで画像診断を受け、椎間板ヘルニアと診断されて、症状が改善されずに、ファミリーカイロに来院される方は少なくはありません。
国際的に権威のある学術論文で、以下のような報告があります。
・腰痛の経験のない20~80歳の成人98人を対象に腰椎MRIの画像診断を行ったところ、98人中52%に少なくとも1椎間以上の椎間板膨隆が見られ、27%に椎間板突出が、1%に椎間板脱出が見られた。 (N Engl J Med 1994 Jul 14;331:69-73 )
・強い症状を訴える椎間板ヘルニア患者46名と、年齢、性別、職業などを一致させた健常者46名の腰部椎間板をMRIで撮影した結果、健常者の76%に椎間板ヘルニアが、85%に椎間板変性が認められた。アンケート調査では、心理社会的側面に差があることがわかり、仕事に対する姿勢(心理的ストレス、集中力、満足度、失業)や心理社会的因子(不安、抑うつ、欲求不満、夫婦関係)が危険因子であることが分かった。(Boos N et al 1995)
・672件の体系的レビューでは、画像所見と腰痛との間に関連性は認められない。(Boos N & Lander PH 1996)
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421名の腰痛患者を対象に、X線撮影をする群と対照群に無作為に割り付け、9ヶ月間追跡調査した結果、X線撮影群の方は痛みの持続期間、活動障害、健康状態の成績が悪く、受診回数も多かった。(Kendrick D et al 2001)
これらの研究報告や臨床的に多くの椎間板ヘルニア患者が保存療法で改善されるという事実を総合すると、ほとんどの椎間板ヘルニアはあくまでも結果であり、直接的な原因ではないということがわかります。
つまり、画像診断によって、腰痛の原因ではない椎間板ヘルニアを原因だと決めつけられると、症状も長引いて、健康状態もよくないということです。
よって、椎間板ヘルニアは治りますかという質問に対しては、画像診断で椎間板ヘルニアが存在していても、多くの患者さんで症状が改善されていますという回答になります。